ダイエット食に最適!鯛のレシピ

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鯛は良質なたんぱく質が豊富です。体のたんぱく質のアミノ酸構成に近いものほど、体のたんぱく質を合成する上で良質とされており、また、鯛は低カロリー・低コレステロールな白身魚。ダイエット食に最適で、胃腸があまり丈夫でないお年寄りや生活習慣病が気になる方にもおすすめです。
ビタミンB1、B2、タウリン、ナイアシン、カリウムなどの栄養素も豊富に含まれています。鯛の皮に特に多く含まれるビタミンB2には、皮膚や目、口の中の粘膜を健康に保つ働きがあります。また、白身魚でありながら血液をサラサラにする成分としてお馴染みのDHAやEPAが豊富であることも鯛の特徴で、青魚が食べられない人はこれらの栄養分を鯛でとるのもよいでしょう。

 鯛のお刺身ずんだ和え

鯛のお刺身ずんだ和え

えだ豆に含まれるビタミンB1の糖質の代謝を助けて疲労物質をとるといった働きに加え、ビタミンCやB1、メチオニンにはアルコールの分解作用がありますので、アルコールと一緒に食べる料理として最適です。鯛とあわせることで良質なたんぱく質も取れ、低カロリーの食事にもなり、二日酔いなどにもおすすめです。

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鯛の旬

一般的に流通する鯛は「真鯛」で、養殖ものがほとんどです。そっくりなものとして、「ちだい」がありますが、こちらはえらのふちが濃い赤色になっており、少々身がやわらかいですがあまり変わらず食べることができます。同じく鯛の仲間は他に、「きだい(れんこだい)」、「くろだい」、「へだい」などがあります。「きだい」は黄色っぽい色合いをして、全長35cm程度まで。かなりやわらかい身で刺身には向かず焼き物や蒸し物に向きます。他にも「きんめだい」、「あまだい」、「いしだい」など、鯛と名の付く魚がいますが、これらは鯛ではなく、肉質はまったく異なります。鯛は「色良し、味良し、姿良し」と三拍子そろっていて、おめでたいときには昔から欠かせませんでした。「鯛」という言葉が、華やかで容姿が美しく、丈夫な骨格を持った魚の代名詞のようになり、その名に「あやかりたい」として様々な魚の名前が付いていったとされています。

真鯛の旬は冬から春にかけてです。特に産卵前となる桜の季節の真鯛は「桜鯛」「花見鯛」と呼ばれ極上品として扱われます。春から夏への産卵を終えると味が落ち、麦の色付く6月頃のものは「麦わらだい」「落ちだい」と呼ばれて敬遠されています。ただ、養殖が盛んなため、現在では1年中美味しくいただけます。また、「真鯛」と同じく味がよい「ちだい」の旬は夏、「きだい」の旬は冬です。

鯛のごま漬け焼き

鯛のごま漬け焼き

ごまとしょうゆの香りが豊かな焼き物なので、食欲増進の効果があります。良質なたんぱく質が豊富なたいと、食物繊維、カルシウム、鉄分、ビタミンEなどが豊富なごまをたっぷり使うことで、お子様や妊婦さんへの栄養、特にカルシウム摂取にお勧めです。また、相乗効果でコレステロール抑制も期待できます。

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鯛をスーパーで選ぶ際のポイント

一尾では、「活け鯛」と呼ばれる活け締めしたものが刺身用に使えるものです。但し、生け簀に長く入れ過ぎていたものは味が落ち、目が窪んできて「めぬけだい」と呼ばれるので目の張りも確認しましょう。身が厚く、尾に幅があって太っているもの、赤色が鮮やかで、目の上が青っぽい紫色に輝いているもの(活け締めにして間がないものほど肌の色が鮮やか)、目が濁っていない・落ち込んでいないものが鮮度がよいです。養殖物は尾びれや背びれが擦れており、天然物に比べて体が黒っぽい色合いをしています。切り身では、天然ものが半透明感があり、白っぽく、養殖ものはわずかに赤みがあって灰色がかっています。どちらも透明感と光沢があり、身が割れておらず弾力のあるものを買いましょう。

鯛のあら炊き

鯛のあら炊き

鯛は良質なたんぱく質が豊富で、低カロリー低コレステロールなため、消化もよく疲労時の食事やダイエット時のたんぱく質摂取にお勧めです。ごぼうに食物繊維が豊富に含まれているため、さらにダイエットにも効果的です。

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鯛を美味しく味わうための下処理や調理法、保存法

切り身でも1尾でも、時間が経つと身から出てきた水分で傷んでしまい、ざらついた刺身や、加熱したときにパサパサになったりしてしまいます。料理の種類に関係なく、買ってきたらすぐに軽く塩をふって15分程度置いておき、出てきた余分な水分をふき取ります。それから保存すると保存期間も長くなり、臭みが取れるだけで無く、身が引き締まってうま味が濃厚になります。調理方法は、色も形もよいので姿を生かした料理にすることが多いですが、刺身、揚げ物、焼き物、煮物、どんな料理にも向きます。上品な味わいを生かす為に、薄味で調理するほうがよいでしょう。加熱しすぎるとぱさつきますので加熱しすぎにも注意してください。

 鯛と菜の花の白みそ汁

 鯛と菜の花の白みそ汁

β-カロテンやビタミンB1、B2、ビタミンC、鉄分、カルシウム、カリウム、食物繊維などの豊富な栄養素をバランスよく含んでいる菜の花を、良質のたんぱく質を含む鯛と一緒に食べることで、免疫力を高め、風邪の予防に効果が期待できるとともに、肌を美しくする効果もあります。また、高血圧の予防、貧血になりやすい方にもおすすめです。

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日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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