体温が1度下がると免疫力も3割低下!

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小島 美和子

管理栄養士小島 美和子

有限会社クオリティライフサービス代表取締役管理栄養士 健康運動指導士 食コンディショニングプロデューサー

特にからだが冷えやすいのが、気温差が大きく、寒い冬へと向かう時期。風邪やインフルエンザに負けないためには体温キープできるからだをつくることがカギ。季節の変わり目でも、からだの熱を保持できるよう、バリヤー(免疫力)を強化しておきましょう。

血行をよくするための食事のポイント

体温が1度下がると免疫力が30%下がると言われています。

まずは今より動くことを意識して。1日中座りっぱなしでは血流が悪くなり、手足など末端が冷えやすくなります。オフィスワークの合間に軽く体操をする、できるだけ階段を使うなどこまめに動くことで血行がよくなり、からだが冷えにくくなります。

食事では、食べた栄養素からエネルギーを作り出しからだに熱を蓄えるために、代謝を促すビタミンB群と、糖質・たんぱく質を組み合わせてとりましょう。

麺類や丼などの穀類の単品料理よりも、定食スタイルや幕の内弁当など、「ごはん+肉や魚のおかず」をしっかりとれるメニューを選びます。

一番エネルギーになりやすいは主食のご飯の糖質ですが、ビタミンB1の助けがないと代謝されません。ご飯に雑穀や玄米などを混ぜてビタミンB群をプラスするのも、お手軽で賢い方法です。

血行をよくする鉄分を強化することもおすすめです。レバーの他、ほうれん草や小松菜、にらなど緑色の濃い野菜、小魚、かつおやまぐろなど赤身魚、貝類などからもとれます。にんにくや生姜、カレー粉、唐辛子など、からだを中から温めるスパイスを効かせるのもおすすめ。

また、体温が一番下がるのは起床時です。朝食をしっかり食べて体温を一気に上げ、免疫力の高い1日を過ごせるようにしましょう。朝食に温かいスープや飲み物などを一皿添えると理想的です。

エネルギーをしっかり燃焼させて血行を良くするメニューを紹介します。

エネルギーを燃焼させ血行をよくするレシピ3選

小松菜と厚揚げの炒め物

小松菜と厚揚げの炒め物

小松菜は、カロテン・ビタミンC・鉄分・カリウムなどを豊富に含む栄養価の高い緑黄色野菜のひとつです。特にカロチン・ビタミンCが豊富に含まれているので、美肌効果が期待できます。

野菜を電子レンジで加熱してから炒めると、かさが減るので炒めやすくなり、炒め油も減らすことができます。野菜に少し火が入っているので、手早く、しゃきっとした仕上がります。

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かきのビビンバ

かきのビビンバ

かきにはたんぱく質、鉄・銅などのミネラル類が多く含まれます。またごはんからとれる炭水化物をスムーズにエネルギー源にかえるビタミンンB群も多く含まれます。野菜を組み合わせて、1食で主食・主菜・副菜が揃うバランス抜群の丼メニューです。

かきはペーパータオルで余分な水分をふきとると、余分な粉がつかずにきれいに焼き上がります。火を通しすぎるとかたく縮んでしまうので、強火で手早く両面を焼き、調味料をからめます。

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あさりとチンゲン菜のピリ辛煮浸し

あさりとチンゲン菜のピリ辛煮浸し

あさりには貧血予防に役立つ鉄が豊富。吸収率の高いヘム鉄ですが、身に含まれる栄養素なので残さずしっかり食べましょう。特に女性では潜在的に鉄が不足している場合があるので、定期的にとりたい食品です。

あさりは、塩水(水500cc+塩小さじ2)に4~5時間つけて砂抜きをしましょう。あさりは火を通しすぎるとかたくなるので、殻が開いたら長く煮ないようにします。

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