なすのレシピ♪食べ合わせでむくみ予防

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なすは水分が多く、栄養価の低い食べ物と言われることがありますが、カリウムの含有量が比較的多く、体の水分の排出を促すことから、更年期の悩みのひとつでもある、むくみ予防や改善に役立ちます。

ただ、水分と一緒に熱も体外へ出てしまうことから、体を冷やすことになりますので、ほてりの改善には役立ちますが、冷え性の方などは体を温めるしょうがやにんにく、白ねぎ等と一緒に食べることをお勧めします。

また、なすの皮には抗酸化作用を持つナスニンが含まれており、活性酸素を除去する働きをして、身体を老化から守ってくれます。この抗酸化作用により免疫力増強や動脈硬化予防、高血圧予防、シミ予防などの効果も期待できます。

なすのあく、クロロゲン酸も抗酸化作用が強く、同様の効果が得られます。なすは古いとどうしてもあくがきつく変色もしやすい為、水にさらしますが、クロロゲン酸は水に溶け出しやすいので、出来れば新しいものを切ってすぐ、変色してしまわないうちに調理するとよいでしょう。また、ナスニンは吸収率を上げるために油と一緒に摂取することをお勧めします。

なすが一番おいしい時期は?スーパーで選ぶポイントは?

通年を通して出回りますが、6月~9月、夏から秋が主な旬です。夏が本来の旬であり、水分が多くみずみずしいなすが出来るのですが、その後、剪定され、新しい枝を伸ばして出来るのが秋なすです。こちらは皮が薄く中身が詰まったものが出来ます。夏なす、秋なすと旬が2回楽しめる野菜です。

ヘタにトゲがあり、触ると痛いほどしっかりと立っているもの。枯れているところがないものが鮮度の良いものです。皮は濃い紫色でハリ・ツヤがあり、持った時にずっしりと中身の詰まって重たいものを選んでください。切った時に種が黒いものは成長しすぎか古いものであくがきつくなっています。渋みがありますので水にしっかりさらしてから調理してください。実が黒くなっているの物は低温障害の可能性があり、硬くしまっていて傷みやすくなっています。

むくみを取って美肌作り!【なす×牛肉】

タイ風焼きなすサラダ

タイ風焼きなすサラダ

なすに含まれるカリウムが利尿作用を促し、むくみが取れ、リンパ液の代謝を促します。一緒にパプリカ、レモン、アーモンドを取ることで、美容のビタミンとも言われる、ビタミンACEをバランスよく摂取できます。
同時に牛肉からたんぱく質とコラーゲンを補充することで、美肌への相乗効果を体全体にいきわたらせることが出来ます。更に玉ねぎの血液サラサラ作用も加わり効果的です。

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なすの保存方法は?

なすは冷蔵庫に入れておくと低温障害を起こし、硬くしまって変色し、傷みやすくなってしまいます。ひとつずつ新聞紙で包んでポリ袋に入れ、袋の口を軽く閉じて野菜室で保存するか、袋に入れて冷暗所に保存し、なるべく早く使いましょう。

疲労回復スタミナ作りにむくみオフ【なす×スパイス】

夏野菜のキーマカレー添え

夏野菜のキーマカレー添え

むくみで体の水分が滞っていると代謝不足で疲労物質も貯まりやすく、疲れが取れにくくなってしまいます。
なすの利尿効果でまずむくみを改善し、にんにくのアリシンや、スパイス、しょうがなどの代謝を良くして体を温める効果により疲れにくい体つくりをしましょう。豚肉のたんぱく質、夏野菜のビタミン類も摂取でき、スタミナ作りに最適です。

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なすの下処理・調理方法

  • あく抜き

渋み苦みのもととなるあくを取り除くために切ってから水さらしをします。古いなすはあくが強い為、水さらしをした方がよいですが、鮮度が良かったり、加熱調理する場合はあまり気になりません。栄養素の流出にもなりますので、切ってすぐ使うとよいでしょう。切った面は空気に触れると徐々に変色して黒くなってしまうので、注意してください。

  • 揚げる

なすは油と相性がよく、紫色の成分ナスニンの吸収も発色も良くなります。しかし、油を吸い過ぎるので、揚げる場合は皮目から入れ、火を通してから裏返し、さっと揚げます。お箸で挟んで柔らかくなっていたらすぐに取り出しましょう。ヘルシーに仕上げたい場合は熱湯をかけて油を流してから使って下さい。

  • 煮る

なすの皮の色は煮物にすると煮汁に溶け出して、きれいに残りません。紫色を残すには、皮目をさっと揚げるか、油をひいたフライパンで皮目だけさっと焼いてから煮物にして下さい。彩りよく煮物が仕上がります。煮汁に浸かっているところはそれでも色が抜けやすいので、皮目を上に、浸からない程度に煮汁を入れ、落としブタをして煮るとよりきれいに仕上がります。

  • 蒸す

なすの紫色の皮のすぐ内側はきれいな緑色をしており、皮をむくときに薄くむくことで、緑色のきれいな蒸しなすが出来上がります。蒸すと言ってもラップに包んで柔らかくなるまで電子レンジにかけると出来ますが、、塩水にさらしてからラップに包むと、よりきれいな緑色に出来上がり、あくも取れてお勧めです。

むくみを取って、体を燃やしてスリムアップ!【なす×ねぎ×唐辛子】

なすとピーマンのピリ辛ねぎみそ麻婆

なすとピーマンのピリ辛ねぎみそ麻婆

たっぷりの白ねぎと旨みのあるみそがひき肉代わりになり、肉なしのヘルシーで満足いく味わいの麻婆です。
ねぎのアリシン・しょうが・唐辛子が体内のエネルギーを燃やして代謝を促し、なすのカリウムが滞っている水分の代謝を改善してむくみを取ってくれるので、相乗してスリムアップがより効果的になります。ピーマンには強力な抗酸化力をもつ栄養素カロテンがおおく、美容も気遣いながらダイエットが出来ます。

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なすの皮でもう1品

なすの皮は2㎝程度の千切りにして、炒めて金平にすると、見た目はまるでひじきのようになり、シャキシャキした食感の楽しめるご飯によく合う常備菜になります。佃煮でもよいですが、さっと炒めて食感を楽しむ方がお勧めです。とても美味しく栄養価が一番高い部分ですので、捨ててしまわず是非使って下さい。

代謝改善むくみすっきり若返り【なす×トマト】

なすとトマトのイタリアンサラダ

なすとトマトのイタリアンサラダ

なすに含まれるカリウムが利尿作用を促進して老廃物と水分を排出してくれます。結果、代謝が改善され、他の栄養素も体へ浸透しやすくなります。
良質な油、オリーブ油と美容のビタミンとも言われるビタミンA、コラーゲンを作るのに必須なビタミンC等が豊富に補えるレシピです。特になすの紫色、アントシアン、トマトに含まれるリコピンに抗酸化作用が強く、しみシワの改善や、体の中からも若返りを促す効能があり、アンチエイジングに最適です。

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日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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