オクラのレシピ♪食べ合わせで疲労回復!夏バテ対策!

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オクラ独特の粘り成分はアラバン、ペクチンといった主に水溶性の食物繊維です。これらの成分には整腸作用の他、コレステロールを低下させる、血糖値の上昇を抑えるなどの効果も期待されています。細かくたたけばたたくほど粘りが出るので、粘りを生かした料理にしたい場合は小さく切ってよく混ぜて使いましょう。また、オクラはカルシウム・鉄・カロテン・ビタミンCなども多く含み、栄養価も高いので、夏バテ予防にも適した食材です。

オクラの主な種類

  • 角オクラ

一般的なオクラで、長さは5~10cm。輪切りにすると切り口が五角形のものが主流ですが、六角形や八角形の品種もあります。

  • 丸オクラ

角がない丸いオクラで、島オクラともよばれており、15cm以上と長いのも特徴です。果肉は柔らかく、沖縄では丸オクラのほうが一般的です。

  • 赤オクラ

赤いオクラで、見栄えはしますが、味は緑色のオクラと変わりません。ただ、ゆでると赤い色が消えて濃い緑色になってしまうので、美しい色を活かすなら、サラダなど生で食べるのがお勧めです。

  • 花オクラ

黄色い花びらを食用にすることができる品種で、見た目はハイビスカスのようですが、オクラの実の香りがします。食べると実と同じように粘りがあり、野菜らしい味がします。生のままサラダにしたり、天ぷらにしても美味しくお勧めです。

お通じすっきり夏バテ改善・・・オクラ×しめじ

オクラとしめじのお浸し

オクラとしめじのお浸し

オクラに含まれるアラバン、ペクチンなどの食物繊維には整腸作用があり、更に食物繊維が豊富なしめじもあわせることで、滞り気味なお通じに効果が期待できま。腸が整うとそれぞれの栄養成分の吸収がよくなり代謝も改善されます。また、オクラはカルシウム・鉄・カロテン・ビタミンCなども多く含み、栄養価も高いので、夏バテ予防としても適しています。

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オクラが一番おいしい時期は?保存方法は?

もともと熱帯の植物であるオクラは暑い夏場、6~8月が旬です。3~6月は国内のハウスやトンネルで栽培されたものが出回り、冬は主にフィリピン産やタイ産のものが多くなります。

5℃以下で低温障害が起こりやすく、黒く変色したり傷みやすくなります。乾燥や低温に弱いので、ポリ袋に入れて冷暗所か、なければ冷蔵庫の野菜室で保存します。傷みが早いので、できるだけ早めに使い切りましょう。ゆでてから冷蔵保存する方が長持ちします。

夏にあっさりスタミナ補給・・・オクラ×豚肉×なめこ

オクラとなめこのあんかけ冷しゃぶ

オクラとなめこのあんかけ冷しゃぶ

豚肉に豊富なビタミンB1が糖質の代謝を改善してスタミナ補給になります。オクラはカルシウム・鉄・カロテン・ビタミンCなどを多く含み、栄養価も高いので、夏バテ予防になり、更に食物繊維が豊富ななめこを合わせることで、腸も整え、吸収率も上げて効率よく体の代謝を促しスタミナをつけることができます。

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オクラを選ぶときのポイントは?

緑色が濃く、表面にしっかり産毛がついているものが良いものです。切り口が乾いてしまって茶色に変色しているようなものは避けましょう。また大き過ぎるものも、苦みがあり味はよくありません。

強い日差しによる疲労回復や夏バテ対策・・・オクラ×きゅうり×トマト

オクラときゅうりとトマトの中華和え

オクラときゅうりとトマトの中華和え

日中、強い日差しを浴びることで、過度な肌へのストレスがかかり、熱が体内にこもり夏バテにつながります。ピリ辛の味付けで発汗を促し、きゅうりの成分が体にこもった熱を発散させ、トマトのリコピン、オクラやきゅうりのビタミンなどの抗酸化作用で、体の酸化を防ぐことで疲労回復につながります。更にオクラの食物繊維が腸も整えてくれる、万能メニューです。

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美味しく仕上げる下処理

  • 切り方

オクラのヘタの先を、鉛筆の先のようにとがらせて、ぐるりと表面をむき取ります。へた(がく)を切り落としてしまうと、湯がいたときに湯が入って水っぽくなり、加熱してもフニャっとしてしまいます。ヘタのところは特に実が詰まり美味しいところなので、落とさないようにしましょう。

  • 塩もみ

産毛を取るために、軽く塩をつけて手で揉みます。板ずりと言って、大量にある場合は板の上で転がしてもいいですが、角しかきれいにとれません。ちょっとの手間ですが、1本ずつ指で塩をこするつけるように揉んで産毛を取ってください。鮮度が良いほど産毛がしっかりついているので良くもみましょう。

夏に負けないスタミナ作りに・・・オクラ×油×梅

オクラのフライ梅肉みそとしそチーズ

オクラのフライ梅肉みそとしそチーズ

体の代謝を効率よくするためにはビタミンB群が必要です。ビタミンB群は主に脂溶性の為、脂も一緒にとらなくてはいけません。脂は体の構成物質ですので、もともと適度に摂取する必要もあります。同じ揚げ物でも、オクラならお肉よりあっさりと、しかもカルシウム・鉄・カロテン・ビタミンCなどを多く含み、栄養価も高いので、代謝を改善してスタミナ作りに効果的です。梅肉に含まれるクエン酸にも疲労回復効果があり、あわせてとることでさらに効果が期待できます。

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オクラを美味しく食べる調理法は?

  • 生食

サラダなどで生のまま食べることができます。サクサクとして粘りもしっかり固めに楽しめるのでお勧めですが、ヘタを一周きれいにむきとり掃除をし、産毛は塩を揉みこんで取り除いておきましょう。塩はさっと洗い流して拭いてから調理します。

  • 茹でる

オクラのヘタの先を、鉛筆の先のようにとがらせて、ぐるりと表面をむき取り、産毛を取るために、軽く塩をつけて手で揉みます。沸騰したお湯に塩少々とともに入れ、浮いてくるのでお箸で揺らし転がしながら、もう一度沸いてきたら30秒だけ同じく揺らしながら茹でてすぐに冷水にとります。塩を加えることでより発色が鮮やかになります。
茹ですぎると栄養も減少し、柔らかくなりすぎてしまうので、さっと茹でましょう。特に、ヘタを落としたり半分などに切ってから茹でると栄養が逃げるだけでなく、水っぽくフニャフニャになってしまうので、茹でるときはまるごと鍋に入れてください。

  • 煮物

煮汁で煮てしまうと色が悪くなり、煮すぎると食感も悪くなります。オクラを煮物に加えるときは、塩ゆでしたものを煮あがり直前に加えて、味を含ませる程度がお勧めです。

  • 揚げ物

ヘタはぐるりと剥いて掃除をします。産毛は特に取らなくても構いませんが、そのまま揚げると袋状になっており破裂する恐れがあるため、包丁で切れ目を入れてから揚げ物には使用するように注意してください。

田村 佳子

日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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