食べ合わせで免疫力アップ☆しし唐レシピ

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辛味が少ないしし唐辛子も、とうがらしの仲間なので、きちんとカプサイシンが含まれています。カプサイシンは辛味成分というイメージが強いかもしれませんが、しし唐辛子なら含量が少ない為、辛味を感じずに、エネルギー代謝を促進してアドレナリン分泌促進 ・発汗作用 ・デトックス効果等が期待できます。 その為、ダイエットや疲労回復効果、風邪の予防、肌荒れなどにも効果があります。
また、βカロテンが豊富であり、粘膜や皮膚の健康維持、、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあると言われていることから、体の代謝をアップして免疫機能全般を向上させる効能が期待できます。火にかけすぎるとビタミン類が壊れやすいので注意が必要ですが、栄養が流れてしまいやすい煮汁なども利用できるように、また、βカロテンは油に溶けて吸収しやすくなる為、油を加えたお料理にすることも大切です。

しし唐辛子の旬は?種類は?

暖かい気候を好む、しし唐辛子の旬は夏で、6月中旬~10月上旬に美味しいものが出回ります。高知県産が出荷量の大半を占めており、冬場もハウス栽培や加温栽培され、一年中手に入れることができるようになっています。

  • 種類

しし唐辛子は、トウガラシの仲間で、辛味のない種類の総称「甘トウガラシ=ピーマン」(sweet pepper)の一つです。
反対に辛味のある種類は(red pepper)と呼ばれています。

お酒のおつまみなどで、焼き物料理がよく見られますが、煮物や天麩羅、炒め物、蒸しても美味しくいただける万能なお野菜です。旬の露地物などは大量に安く手に入ったりすることがあるので、たっぷり刻んでお良に使うのもよいでしょう。

しし唐辛子となすのやわらか煮

しし唐辛子となすのやわらか煮

しし唐辛子となすのやわらか煮

しし唐辛子辛子に豊富なβカロテンには、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあり、なすの皮に含まれる、抗酸化物質のナスニンを組み合わせることで、ストレスに対する体の酸化を抑え、免疫機能を改善する効果が更に期待できます。

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新鮮なしし唐辛子の見分け方は?

表面にハリと光沢があり、緑が濃くて鮮やかなもの、ハリがあり弾力があるものがよいものです。ヘタがしっかりして、実の先端がくぼんでいるものが新鮮です。ヘタが茶色く変色したりしんなりしているものは鮮度が落ちています。また、成長し過ぎると、硬くなっていたり、味や風味が落ちてしまうことがあるので大きすぎるものも避けてください。

しし唐辛子栽培では、辛いものが10%程度の割合でなると言われています。流通しているものは、出荷前に農家の方が辛くないものを選別して出荷しているため、辛いしし唐辛子に出会う確率はあまりありません。ただ、家庭菜園の時などは見分けが必要です。辛いしし唐辛子は、光沢がない、全体が縮れて曲がり気味のもの、先が細くとがっているもの、黒っぽい緑色のものなどですが、見極めは非常に難しく、収穫終わり時期になると辛いものが増えると考えておくとよいでしょう。

しし唐辛子×しょうが

しし唐みそのふんわりおにぎり

しし唐みそのふんわりおにぎり

しし唐辛子に含まれるカプサイシンとしょうがが相乗して血流改善、代謝をアップして体を温めるのに役立ちます。しし唐辛子辛子に豊富なβカロテンが、粘膜や皮膚の健康維持、、喉や肺など呼吸器系統を守る働きをすることから、相乗して免疫力アップにつながります。

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しし唐辛子の保存方法は?

  • 冷蔵

しし唐辛子は水がついているとヘタから傷みやすいので、洗ってよく水気を拭き取り、キッチンペーパーで包んでジッパー付きの冷蔵用保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存してください。買った時の鮮度によりますが、4~5日を目安に食べきりましょう。

  • 冷凍

冷凍しておけば、簡単に調理出来ておすすめです。洗って水気をしっかり拭き取り、冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で1ヶ月保存できます。調理に合わせて切ってから冷凍することも出来ます。調理の際には凍っているまま炒め物や煮物に加えてください。

  • 保存食

刻んでみそなどの調味料と一緒に煮詰めておけば、常備菜として保存ができます。おにぎりや、豆腐につけたり、炒め調味料として利用することができ重宝します。

しし唐辛子×はんぺん

しし唐辛子のふわふわはんぺん団子

しし唐辛子のふわふわはんぺん団子

はんぺんに豊富なたんぱく質をとることは、細胞の材料となり、免疫機能を正常に維持する為に大切なこと。それに加えて、βカロテンが豊富なしし唐辛子を合わせることで、粘膜や皮膚の健康維持、、喉や肺など呼吸器系統を正常に保つのに働き、免疫力アップにつながります。

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しし唐辛子を美味しく食べる調理法

  • 切り方

洗って水気を切り、ヘタを切り落として使います。ヘタと言っても、茎を付け根から切り落とすだけで大丈夫。ただ、加熱した時に破裂する恐れがあるので、縦に切り込みを入れるか、竹串などで穴をあけて料理に使ってください。

  • 種も食べられる

しし唐辛子の中の種は、新鮮なら白くやわらかいので、種を取らずにそのまま食べられます。ただ、熟しすぎや古くなったしし唐辛子の種は、黒くかたくなっていて美味しくないので取り除いた方がよいでしょう。ちなみに、辛いしし唐辛子の場合、種も実も同様に辛いので、種を取り除いても辛さはあまり抑えられません。

  • 生食

しし唐辛子は、生で食べることが可能で、焼き肉などでコチュジャンやみそなどにつけて食べることがあります。生で食べると、しし唐辛子に含まれているビタミンなどの熱に弱い栄養素をそのまま摂取できる良い点があります。

  • 加熱するときは

しし唐辛子を加熱しすぎると、鮮やかな色合いや香りも損なわれてしまい、栄養素が破壊されやすくなります。短時間で調理する方が色合い、香り、栄養素の面ではおすすめです。また、油を一緒にとることでより効率よく吸収できるβカロテンが豊富な為、油で炒めたり揚げたりするとよいでしょう。

しし唐辛子×豚肉

豆腐のしし唐肉あんかけ

豆腐のしし唐肉あんかけ

豚肉に豊富なビタミンB1には代謝をアップして疲労回復や免疫力向上の効能があります。βカロテンが豊富なしし唐辛子を組み合わせることで、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがプラスされ、さらに免疫機能向上が期待できるおすすめレシピです。

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日本料理教室講師田村 佳子

栄養士/調理師/和憩カルチャースペース主催

大学で海洋水産資源の研究後、大手小売業水産担当として勤務。水産の流通を把握してから栄養士を所得。調理師専門学校の日本料理で勤務し、日本料理の技術と知識を習得した後、独立。2008年和憩カルチャースペースを開設し、得意の魚メインにした日本料理教室を開講している。朝日放送「おはよう朝日です」出演、市場や企業とのタイアップレッスン、行政施設などでの教室開講など活動中。

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