年末年始で弱った胃腸をいたわる栄養素と食材

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「なんだかおなかの調子がよくない...」

胃もたれ、胸やけ、胃痛、(感染症ではない)下痢、便秘など、毎日を元気に過ごしたいのに、胃腸に不調を感じて生活の質が低下していませんか?

イベントが多い年末からの飲食続きで、年明けはおなかの調子をくずしやすい時期です。長期にわたって胃腸に負担をかけ続けると、症状が慢性化して潰瘍やポリープなどの症状を引き起こす原因にもなりかねません。食べすぎ&飲みすぎ、不規則な生活、ストレスなどから胃腸を守っておなかの調子を整えることは、健康な毎日を過ごすために大切なことのひとつです。

胃が弱っているときはどうしたらいいの?

胃に大量に食べ物を詰め込む(食べすぎる)と、食べ物と胃酸が混ざりにくくなって消化がスムーズに行われなくなり、胃もたれを起こしてしまいます。

また、食べすぎることで普段より多量の胃酸が分泌されて胃や腸の粘膜への刺激が増え、胸やけや胃の痛みが起こります。

脂っこいものを食べすぎると胸やけを起こすのは、脂肪の消化には時間がかかるため、胃酸の分泌が長い時間にわたって粘膜を刺激することで胃腸に負担がかかっているからです。

このように食べすぎなどで弱っているときは、消化のよい食べ物で負担を軽くして胃腸を休めることが第一です。

消化のよい食べ物→うどん・おかゆなど

かぶの卵みそ粥

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胃腸を元気にする食べ物は?おすすめのレシピはこれ!

食べすぎ&飲みすぎ、不規則な生活、ストレスなどで、痛んでしまった胃腸。

そんな胃腸を元気に働かせるには、細胞組織を修復して胃腸本来の力を高めるため、低脂肪で高たんぱく質の食材を利用します。消化酵素を作るのにもたんぱく質は必要です。

良質なたんぱく質→卵、豆腐、白身魚、鶏肉(ささ身)など

塩分のとりすぎは胃の粘膜への刺激となるので、うす味を心がけて、たんぱく質の消化・吸収を助けるビタミン・食物繊維が含まれる野菜やきのこなどをバランスよく組み合わせて、胃腸力を高めましょう。

また、普段から「腹八分目」を心がけ、よく噛んで、脂肪はひかえめ、食事時間は規則正しく食べることも胃腸の健康を保つ秘訣です。

たらと豆腐のヘルシーみぞれ鍋

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おわりに

「食欲ダウンで元気が出ない...」ということのないように、食べすぎや飲みすぎなど、不規則な生活には気をつけてくださいね。
それでも胃腸が弱ってしまったときは、消化のよい食べ物で負担を軽くして、良質なたんぱく質をしっかりとって、元気に明るく過ごせる1年にしましょう!

管理栄養士西村 美津子

産業保健分野で働く方々の健康支援や、特別養護老人ホームで高齢者の栄養管理に携った後、 現在は、病院で特別な栄養管理が必要な方々を対象に、 低栄養予防や摂食嚥下機能の維持のためのチーム医療の一員として、日々奮闘中。
休日は、初孫の成長を見守りつつ、料理教室の講師、災害支援ボランティア等、管理栄養士として社会に役立てるよう活動の幅を広げている。

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