「夏前ダイエット」は体重コントロールできていない証拠!?

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小島 美和子

管理栄養士小島 美和子

有限会社クオリティライフサービス代表取締役管理栄養士 健康運動指導士 食コンディショニングプロデューサー

体重が気になりだす季節、「夏に向けてダイエット開始!」と毎年の恒例行事になっていませんか?そもそも毎年ダイエットしなければならないこと自体、体重変動が大きい、つまりカロリーコントロールができていないと考えるべきなのです。

体重変動の理由と食事のリズム

冬に太る、夏痩せするなど、体重が変動しやすい人は、その体調から食生活の改善ポイントが見えてくるのです。今年からは日常生活の体重を変動する要因を抑えて、ダイエットいらずの身体にしたいですね。

体重が増えたら摂取カロリーを減らして調整したくなりますが、単純に減らしてしまうと、からだは少ないカロリーで生活できるように代謝を下げて対応します。すると結果的に太りやすいからだをつくることになります。

体重変動が多くなるのは食べ過ぎとも限りません。食事を減らす前に、やるべきことは食事のリズムを見直すこと。ひとの体には体内時計が備わっていて、昼間はエネルギーを消費し、夜は翌日に備えてエネルギーを溜めこむようにできています。このリズムを意識するだけで体重は変動しにくくなります。朝・昼はしっかり食べて、夕食は早めに軽めに!これを意識して続けるだけで、必ずからだは変わります。
のです。

食事の中身で気を付けること

食事の中身で気を付けることは大きく2点。

ひとつは「主食は抜かない」こと。
主食で糖質をとることで血糖値が上がり、満腹感を得ています。減らすと満足感が低くダラダラ食べてしまったり、極端に甘いものなどの糖質食品をとりたくなることもあります。

ふたつめは「低脂肪の肉、魚、大豆製品を添える」こと。
減量のために野菜中心の食事にするのもおすすめできません。筋肉も骨も皮膚も、私たちのからだはたんぱく質でできていて、常に細胞はつくりかえられています。しかしたんぱく質は、糖質や脂質のように体内に貯蔵するかたちがないので、3食に分けて定期的に送る必要があります。
糖質を極端に減らしたり、たんぱく質が不足すると、からだの筋肉が減って代謝が落ち、太りやすく、体重変動の大きなからだになります。
体内時計を意識して、からだの時間に合わせて食事の内容をちょっとでも考えられるようになると、体重の変動幅はかなり小さくなる

体重変動を抑えるための食事としては、
・主食を抜かない
・精白度の低い穀類をとる
・低脂肪高たんぱく質の食品(低脂肪肉、魚介、豆腐など)をとる

低脂肪高たんぱく質、おすすめレシピ4選!

蒸し鶏と水菜のサラダ(おろしドレッシング)

蒸し鶏と水菜のサラダ(おろしドレッシング)

鶏むね肉は皮を除くと約40%ものカロリーをカットできます。皮は自分でも簡単に取り除くことができますので、カロリーが気になる方は意識するだけでだいぶカロリーが落とせます。

鶏肉はすぐに冷ますと表面の水分が抜けてかたくなるので、粗熱がとれるまでは、ラップをしておきます。

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かつおとオクラのごま漬け

かつおとオクラのごま漬け

かつおには、疲労回復や神経に作用するビタミンB群が豊富に含まれます。鉄分も多く含まれるので、貧血予防にもおすすめです。

すりごまを使っているので、かつおとおくらによくからみます。

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水菜とわかめの豆乳そば

水菜とわかめの豆乳そば

そばは、良質なたんぱく質やビタミン類や食物繊維が豊富です。わかめを組み合わせることにより、食物繊維をさらにたっぷり摂ることができ、腸 の働きを整えてくれます。

だしは濃い目にとったものを使うとよりおいしくいただけます。かつお節と昆布のだしの香りに豆乳が良く合います。

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まぐろとたたき長いも丼

まぐろとたたき長いも丼

まぐろの赤身は脂肪分の少ない良質たんぱく質食品です。赤い身には鉄分が豊富なので、スポーツをする人や、貧血気味の方に特にお勧めです。長いもには、炭水化物をエネルギーにかえるビタミンB1が豊富なので、ご飯との組み合わせはスタミナアップに役立ちます。

長いもはビニール袋に入れて叩くと片付けも簡単です。

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